安本研究室が目指すものとは何か?
活力のある経済社会を構築し維持していくうえでは、制度や仕組みの変革を含め、イノベーション(革新)が重要な役割を果たします。生産性を向上させるには、新たな価値を生み出すイノベーションが不可欠です。その実現の鍵となるのが、「技術」です。
従来は、国や企業は技術の開発や活用を競うことで、優位を築こうとしてきました。このため、成果である技術は、それぞれの国や企業が独自に生み出し、専有するべきものと考えられることが少なくありませんでした。しかしながら、今日の多くのイノベーションは、国や企業の枠を越えて、技術を共有したり、相互に活かすことで生み出されています。そのなかで、新たな価値を提供する製品やサービスが次々と登場し、経済社会の発達を促しています。
技術が広く活用され価値を生み出すには、経済社会に受け入れられる必要があります。しかしながら、国や企業の枠を越えて技術の開発や活用が進めば、優れた技術の担い手であっても優位を築き、存続できる保障はありません。このような状況では、誰もイノベーションを試みなくなってしまい、経済社会の活力は失われてしまうかもしれません。では、どのように技術を開発し活用すればいいのでしょうか?また、どのように技術をマネジメントすれば、優位を確保し、維持できるでしょうか?技術とは扱いがやや異なりますが、データの利活用についても、同じような問題を考えることができます。
本研究室では、これらの問いに答えるために、技術を生み出し活かす「知識」やその担い手である人や企業のネットワークに注目して、イノベーションのメカニズムの理解を試みています。また、こうした研究を通じて、本研究室は、活力のある経済社会の実現に向けて、イノベーションに関わる戦略の検討に貢献していきたいと考えています。
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